謹賀新年
明けましておめでとうございます。
かなり久しぶりのブログ更新です。サボり過ぎですね(^_^;)
2019年は本当に皆様にはお世話になりました。たいへん忙しくさせていただきまして、ありがとうございました。
私の業務の一つ、ふすま貼り替え。のなかでも凄い緊張するのが高級ふすまです。そんな貼り替えを少し紹介します。
高級と言うと色々な紙がありますが、単に金額がお高~いという訳ではなく、希少価値がある紙と言う意味で、今では需要が少なくなり職人さんも減少した手漉きふすま紙。紙幣にも使用される日本固有の楮(こうぞ)を用いた紙で、ふすまに使えば何十年ももつんです。が、ただ紙を貼れば出来上がり!ではないんです。安い紙ほど簡単に貼れますが、我々職人によって仕上がりは千差万別。状態を見極めないと何十年ももちませんし、仕上がりも綺麗にはなりません。正直な話しこれは良いも悪いも並べないと分かりませんが。
まずは下地が貼ったあとに問題が発生しないかを確認。下地にシミがあると表に出てくるので写真のように下地貼りから始めます。ここで使うのが茶浮けと呼ばれる下地の変色を受けにくい紙を使用します。次にふすま紙がより白く際立ち強くなるように楮紙を使用。その楮紙も継ぎ目が表に出にくくするために切れ目を毛のような状態にして貼り付けます。
専門的な話しになるとややこしくなるんでこの辺りにしますが、糊の種類や水、雑菌が付かないように手洗いをマメにしたりと、ふすま一つにしても拘りを持って作業していきます。自画自賛ですが、この手間をかけて仕上がったふすまは作品と言い換えても良いでしょう。
このふすま紙は近くで見ても奥行きがあって本当に美しいものです。
一度貼ると何年も貼り替えることがないと思うので、ぜひ素敵な紙を選んで戴ければと思います。
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